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今年も12月、思い出したかのように自分のブログを更新する季節がやってきました。
新しいガジェットは度々買って使っているのですが、ベストバイとなるとやはり悩みました。でも、あえて選ぶのであれば、ついに我が家でも「スマートロック」を、CANDY HOUSE「セサミ5(Sesame 5)」で導入したことをベストバイとしたいと思います。
買い渋っていたけど、生活の変化で導入を決定
スマートホームの同人誌を出すぐらいには、いわゆるスマート家電系のデバイスは好きなのですが、どうしても手を伸ばせていなかったのが「スマートロック」になります。
購入を渋っていた理由は以下のようなところ。
- 家の鍵が2つで、それぞれ別の種類で珍しいタイプのものだったから。
- 元々2人分の鍵があって、夫婦2人暮らしで困ることはないから。
- 結局は鍵を持ち歩かないといけないことには、変わらないから。
自分の中の優先順位が異様に低かったのは、完全な鍵の置き換えにならないところですかね。導入後の今もそうですが、やはりスマートロックの電池が切れたり、接着剤が剥がれてしまう……いわゆる「締め出し」対策に鍵は持ち出すんですよね。
そうなると、他の電球やヒーター付き扇風機とかより、やや気持ちは萎えていく感じ。
それでも、今回買う動機になったのは妻の妹さんが近くに住むことになり、割と行動を共にすることが頻発して、「ドアベルを鳴らして鍵を開ける」という行動が面倒になったからですね。要は生活の変化。
もちろん合鍵を作って渡す……という手もアリだったのですが、「おもしろくないし、いっそのこと」と思って買ってみました。
「セサミ5」を選んだ理由
市場にはSwitchbot、Qrio、bitlockなど、さまざまなスマートロック機器が並んでいます。その中で、セサミ5を選んだ理由は以下の通り。
- 製品への周りの評判は悪くなかったから。
- 直販サイトの本体価格が異様に安かったから。
- スマート家電規格「Matter」対応(今後)を一応予告していたから。
- 事前にメールのやり取りで、特定の鍵向けのアダプターを3Dプリンターで作ってくれるから(1つ600円税込)。
特に価格は重要です。
前述の通り、我が家は前の住民の防犯意識が高かったからなのか、2つ鍵がついており、スマートロック自体も2つ買う必要がありました。そうなると単価が抑えられる経済的利点は大きいのです。
メーカー/商品名 | 直販価格(税込) | 発売時期 |
---|---|---|
CANDY HOUSE「セサミ5」 | 4378円 | 2023年5月頃 |
SwitchBot「SwitchBot ロック」 | 1万1980円 | 2022年1月頃 |
Qrio「Qrio Lock Q-SL2」 | 2万5300円 | 2018年7月頃 |
Bitkey「bitlock MINI」 | 年額5980円 | 2021年12月頃 |
また、結構フランクだけど親身に家の鍵に取り付けられるかサポートしてくれると、すでに導入していた人たちから聞いていた点も安心材料の1つでした。
実際、購入前に公開されているCANDY HOUSEのアドレス宛に家の鍵の写真と、具体的な相談内容をメールしたところ、12時間程度で「アダプターがあれば利用できるハズ」という返事がもらえました。
その後、細かいサイズ入力用のPDFを送ってもらい、直販サイトで料金を支払い、普通郵便でアダプターは届きました。注文番号を相手に伝えてから1週間以内には届いたと記憶しており、非常に満足しています。
ちなみに、兄弟機種として「セサミ5 Pro」がありますが、値段的にも要件的にも個人向けっぽくなかったので今回は、いわゆる旧「セサミ mini」の後継にあたる「セサミ5」を購入しています。
「鍵出さない生活」は意外と快適だった
使ってみると、思っていたより快適でした。今更ですが、やっぱり実際に使う前から文句を垂れていてはいけないなと思った次第です。
鍵はもちろん、外出時は常に携帯しているのですが、いちいちカバンから出さなくていいのは楽です。
セサミ5の解錠方法は多彩ですが、自分の場合は「Sesame タッチ」を購入して、指紋やFeliCa等で開けるようにしています。
スマホにアプリを入れて、ジオフェンス的に使ってもいいのですが、仕事柄どのスマホにアプリを入れているか忘れますし、家族にいちいちアプリを入れるよう頼んだり権限設定をするのが面倒だったので、指紋とICカード(スマホやウェアラブルのタッチ含む)を活用することにしました。
こうすると、購入の動機だった「妻の妹さんに自由に家に入ってもらう」もスムーズに実現。自分も両手が買い物や仕事の荷物で塞がっている時も、腕につけているスマートウォッチをかざすだけで開けられというのは、かなりストレスフリーでした。
鍵が1つだけならここまで楽だと思わなかったかもしれませんが、何度も言いますが、我が家はなぜか2つ鍵があります。2つの鍵を1回の動作で開けられる点も、この満足度につながっているのだと思います。
不満なところもまあある
さて、ベストバイに選んだわけで、基本的には購入して満足していますし、人に聞かれたらすすめる商品だと言えます。
ただ、もちろん使っていて不満はややあるので、いくつかに分けて短くまとめておきます。
1. Wi-Fiモジュールがいつまで経っても欠品状態
実は、スマートホーム機器として導入しようとしたつもりですが、セサミ5自体直接ネットにはつながりません。専用のWi-Fiモジュール(別売)を用意しないと、遠隔で状態を確認したり、操作したりできません。
もちろん、Amazon AlexaやGoogleアシスタント、Siri(HomeKit)経由で開錠したい場合も、このWi-Fiモジュールが必要です。
ただし、セサミ5対応のWi-Fiモジュールはずっと欠品が続いていて、たまに直販サイトを見に行っていますが全く購入できる気配がありません。Webサイトには
「新製品のリリースと好評により、WiFiモジュールが一時的に完売しました。追加生産を進めており、できるだけ早く再入荷できるよう尽くしております」
CANDY HOUSE 直販サイト
とありますが、公式X(旧Twitter)アカウントでは、新型を開発中としていたり、「よくわからんが、ないことだけはわかった」みたいな状態です。
とはいえ、現状使っている限りでは遠隔操作したいシチュエーションがないので、すぐないと困る、というレベルではないのも事実です。この辺りはMatter対応と一緒にアナウンスして欲しいところです(趣味的に)。
また、CANDY HOUSEは12月7日に「Nature Remo 3」や「Nature Remo nano」などのスマートリモコン機器に対応したと発表。どうしても遠隔操作したい、という場合はNatureをうまく使うという手が生まれたので、この辺りを検討してもいいのかも。
2. Sesame タッチの指紋認証がシビア
指紋センサーなどがついたSesameタッチですが、スマホの指紋認証の精度と比べると、認証失敗する確率が結構高いなというのが正直なところです。
2,3回ほど指紋自体の登録はやり直しているのですが、うまくいかないときは全然いきません。とは言え全く反応しないということもないので、ちょっと動いたりしちゃダメとか、タッチの時間が短すぎるとか、何かコツ的なものがある気がします。
ただ、自分はもっぱらSesameタッチにはスマートウォッチをかざして(FeliCaで)開錠しており、そちらの方は失敗することがほとんどないので、困ってはいません。
3. オープンセンサーの反応が良くない
実は別売のオープンセンサー(直販価格1078円税込)も買ってみました。これはドアと壁などにくっつけて、ドアが開いているか閉まっているか判定するセンサーで、開閉タイミングで何らかのアクションを実行できる、というものです。
自分の場合はオートロック環境を構築したかったので購入しました。本体だけでも時限式のオートロックは利用できますが、短い時間で区切るより、「扉が閉まったら、数秒後に鍵も閉まる」方がスマートだと思ったからです。
ただ、このオープンセンサーあんまり調子が良くありません。全く反応しない時もあれば、ちゃんと反応して鍵が閉まる時もあります。基本固定してあるものなので、ムラがあるってのも変な話なのですが。
もうちょっと位置を工夫したりする必要があるのかもしれませんが、寒くなってきたのと、オープンセンサーの再設定には本体の初期化が必須なので、面倒で後回しになってしまっています。
スマートホーム周りはまだ試す価値はありそう
不満点も割と長くなりましたが、総論としては買ってよかったです。
電球やスイッチ、ロボット掃除機などと比べて、設置場所の要件・環境にかなり左右されるところが「スマートロック」の導入ハードルが高いところだと実感しました。
ただ、Wi-Fiモジュールの問題はあるものの、今後Matterなどでできることや、今予想もしていない便利なことが生まれる可能性のあるジャンルだとも感じており、今後もいろいろ試していけたらと思っています。
今回はみなさんの購買の何か参考になれば幸いです。