SNSを見ていて『「日程調整できれば方法なんてどうでもいいだろ」って思ってたら、色々な方向から怒られが発生した話。』というエントリーを見かけて、非常に驚きました。
概要としては「予定調整ツール(後述)のURLが送られてくることに嫌だと思う人がいる、その理由を考えてみた」というところ。
記事の筆者の方自身はそうしたツールを使うことに肯定的なようですが、記事全体に書かれている「否定的に思う人はこんな主張をされている」という冷静に分析された内容が、自分にとっては目から鱗でした。
テック系編集者な自分には神ツール
私自身のスタンスはどうかといえば、超肯定的。あまりにも便利すぎて、SNSでもよく「みんな使ってほしい」と投稿するし、何だったら好きすぎて本業の方のHow to記事のネタにもしてもらったぐらいです。
自分の場合、Web記者をしていますが、企業広報の方や寄稿いただくライターやジャーナリストの方などとの「打ち合わせ」の機会は割と多く、その1つ1つでメールのやり取りで予定を調整するというのはかなりしんどい行為です(後から予定が被ることもあります)。
そのため、冒頭の記事の例で出ているGoogleカレンダーの「予約スケジュール」は、今まさに愛用しているツールですし、過去にはアメリカなどで人気の「Calendly」や、調整さんを開発しているミクステンドの「TimeRex」なども試しに使っていました。
実際使ってみると、自分の手間は省けるのはもちろん、相手側(広報の方や外部筆者の方)からも「手軽で良い」という反応を受けていました。中には「他のメンバーとも使ってみます」みたいな声を受けたりもしていました(僕が開発しているわけでもないけど)。
それだけ、冒頭の記事にあった「色々な方向から怒られが発生した」というのは、超絶意外だったわけです。
「慣れ」と「立場」の分岐
「なぜ怒られるんだろう」とブログの方を読み進めてみると、その理由は大きく以下の2つかなと感じました。
- 空き時間が表示されているため「こちらの都合に合わせろ」と言われているように感じる
- 単に、予定調整ツールを使ったことがなくて、面倒(煩雑、怖い…etc)
後者はツールの浸透や世代交代などによって変わってくるのかなと思います。私の場合は、取材対象がテクノロジー分野なだけに、「新しいもの」にそれなりに慣れている方が多いことが功をそうしたのでしょう。
一方で、前者は立場の違いなのかなと思います。
自分の場合はどちらかといえば「打ち合わせをする時間が欲しい」と言われることが多く、つまり「時間を取られる立場」であることがよくあります。その場合、「このへん(URL)からご自由に選んでください」と返しても、あまり失礼に思われることはないはず。
でも、例えば営業職などで取引先にアポイントメントを取るときなどはどうでしょう。いきなり「この予定のいずれかで時間ください」と言うより「空いている時間を教えてください(合わせます、予定を空けます)」と言う方が必死さは伝わるかも。
思い返してみれば、自分も初めて連絡をとる筆者や取材先には、URLを送った方が早いなと思いつつも、「空いている時間をご教示ください」と連絡している気がします。
とはいえ、「怒る」ほどではないと思いますが。機会損失になる場合もある、と言うところでしょうか。
(相手を選んで)試してみては
冒頭の記事を書かれた方も『「ぶっちゃけ、おのおのが好きにしろ」が結論である』と書かれており、自分も完全に同意です。僕の周りはそれを今許容できる/してもらえる環境だし、そうでない環境の場合もある、と言う話です。
けれども、こうしたツールの存在を知る、(許容してもらえそうな相手と)使ってみると言うのは、自分や会社のビジネスを進めていく上では必要なことだと思います。
少なくとも、僕の場合はそういうツールで送られてきても激怒しない、むしろどんどん使ってくれと!という考え方なので、どうぞご遠慮なさらずに。