Wunderlistが終了するのでTodoistに乗り換えてみた

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スマホを利用し始めて以来、使っては辞めを繰り返してきたアプリのジャンルがあります。それは、「ToDoアプリ」です。

いわゆる仕事効率化のためのアプリで、人やアプリによって使い方はさまざまですが、自分は以下のような感じをアプリに求めて、トライアンドエラーを繰り返していました(三日坊主だったとも言う)。

  • ジャンルごとにフォルダーなりグループなりをつくる
  • 大雑把な仕事ごとにタスクにする
  • タスクに期限をつけて、その1日前には通知を出す
  • これらの作業や通知は複数のOSと端末上で扱えるようにする

とくに最後の「複数のプラットフォーム、複数のデバイス」は、会社でもプライベートでもToDoを使おうと思っていたので必須。また、可能な限りウェブ経由ではなく各OSのネイティブアプリで利用したいと考えていました。

ネイティブアプリでないといけない理由は、機能的な部分というより、通知がOS標準のものとして制御したいとなんとなく思っているからです。

Microsoftに買収されたアプリの行く末

Wunderlist

さて、そんな具合でいろいろなアプリを試してみて、ここ数年は「Wunderlist」を使っていました。複数デバイスでほぼ同じように使えましたし、タスクの繰り返し処理や入力した文章を解析して、期限を自動で入力してくれる機能(「明日牛乳を買う」と入れれば、「牛乳を買う」というタスクが明日を期限として登録される)が便利。また、Android版のウィジェットも使いやすかったのも好印象でした。

しかし、気に入って使っていたもののだんだんと暗雲がたちこめてきます。Wunderlistはドイツ生まれのアプリでしたが、2015年6月頃に米Microsoftに買収されました。また、その前の2015年2月に、Microsoftはカレンダーアプリの「Sunrise」も買収しています。

その頃からMicrosoftは自社サービスをスマホやタブレットなどに対応にさせたり、進化させたりしていて、SunriseもWunderlistもスマホアプリで生まれらしい技術やUIを搭載していたので、それらを自社サービスに取り込もうという計画だったのです。

WunderlistのサイトのトップにMS To-Doへの誘導が表示されるようになりました

そして、Sunriseは2016年9月にサービスを終了。その機能の多くはMicrosoftのアプリ版「Outlook」に搭載されることになりました。そのため、WunderlistもいつMicrosoftのサービスとして生まれ変わるかユーザーとしては不安でしたが、ついに、MicrosoftはWunderlistを基にした自社製アプリ「Microsoft To-Do」(以下の、「MS To-Do」)をプレビュー版として2017年4月に公開。その公開と同時に、時期は明確にならなかったものの、MS To-Doアプリへの機能の完全移行後、Wunderlistが終了される旨を発表しました。

MS To-Doは不満。移行ツールのあるTodoistを選択

提供が終了すると決まったアプリをいつまで使っているほど、自分は悠長ではありません。ならば、Wunderlistの機能が移行される予定のMS To-Doを使い始めればいいのかもしれませんが、プレビュー版ではあるものの、自分には以下の不満がありました。

  • Microsoftアカウントが必須であること
  • iOS向けアプリがユニバーサルアプリではないこと(iPad用に最適化されていない)

Microsoftのアカウントは持っているものの、これ以上スマホにアカウントをとうろくするのは嫌でしたし、Wunderlistで提供されていたユニバーサル対応がMicrosoftになったことでなくなったのは解せません。

そこで、今回使い始めたのは「Todoist」です。TodoistはDoistという会社がやっているマルチプラットフォーム対応のToDoアプリ。移行を決めた理由は以下の通りです。

  • Googleアカウントでログインできる
  • Wunderlistからタスクのインポートに対応している
  • タスクの繰り返しに対応している
  • Windows、Android、iOS、macOSのどれでもネイティブアプリが提供されている
  • 有料プランが用意されている

とくに大きかったのはWunderlistからの移行ツール(ウェブ)が提供されていることです。やはりMicrosoftに買収された時から移行するユーザーは多かったようで、ネットを検索するとこのツールを使って移行する人は多いようです。

Todoist謹製の移行ツール

自分も実際にやってみましたが、どのタスクも簡単に移行でき、グループ分け(Todoistでは「プロジェクト」)までしっかりと引き継げました。ただし、一部Todoistでは反映されない要素もあります。すべてはチェックしていませんが、自分の場合は「タスクの繰り返し設定」「タスク内のサブタスク」が引き継げませんでした。繰り返し設定のほうは、移行後に自分で設定し直せば問題ありません。

年3500円のプレミアム版を選んだ理由

実は移行をして2週間ほど経ちますが、Todoistはかなり快適です。Wunderlistで使っていた機能は多少違いはあるものの、問題なく使えていますし、期限を文章として登録する機能はTodoistの方が上のように感じます。

また、年3500円の有料プラン(プレミアム版)も用意されており、支払いにはPaypalも使えたので契約してみました。ないと困る通知機能がこのプレミアム版での提供だったこともありますが、別の思惑もあり契約しました。

Todoist Premium(Windows版)

それは有料版をしっかり使うことで、Todoistがビジネスとして継続してもらいたいという気持ちです。Wunderlistも「Wunderlistプロ」という名称で有料プランを提供していましたが、個人のToDoを管理する上でひつような機能は無料プランでほとんどまかなえる印象で、プロで追加される機能はグループワークでの利用を重きに置いているようでした。料金も月額600円とTodoistのほぼ倍。よほど大きなグループや会社単位でない限り、導入はしなかったと思われます。

その結果がMicrosoftへの買収、そしてサービスの終了なのですから、やはりWunderlist単体ではビジネスとして厳しかったのではないでしょうか。Todoistももちろん無料で使える部分も多く便利なサービスですが、先ほど述べた通知機能や「ハッシュタグ機能」「位置情報を用いた通知機能」「バックアップ機能」「自動同期機能」など、ToDoアプリとして割とコアな部分が有料化されています。

もちろん一般的には無料で使える範囲が多い方が喜ばれるはずですが、仕事などで使っている関係上、すぐサービスが終了してしまうことのほうがリスクがあると言えます。月額で考えると月300円を切ると考えれば、それほど痛くない出費ですし、それでサービスが継続されるなら安いものだと僕は思いました。

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