Talk&Try 004「au PAYのPonta統合に挫折」

収録日:2020年05月25日(月)
配信日:2020年06月07日(日)
再生時間:33分27秒

au PAY×Pontaの統合がついに始まりました。au PAYで貯まるポイントがPontaになり、Pontaとして貯まったポイントはau PAYへチャージして利用できるようになります。自分は、Pontaをずっと使ってきたので、そのポイントがおトクなau PAYで使えるのは非常に楽しみにしていました。

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発売を記念して2012年のXperiaを改めて見直す


 Xperiaブランドにとってもっとも大きな出来事は、2012年3月8日より行われた「ソニー・エリクソン」から「ソニーモバイルコミュニケーションズ」への社名変更だと思う。


 そんな「ソニエリ」ブランドの、日本最後の端末となる「Xperia acro HD」のタッチ&トライイベントに行って参りました。docomoではdocomo with series SO-03D(3月15日発売)として、auではIS12S(3月10日発売)として 発売されます。2011年の「arc/acro/ray/PLAY」からどこが進化したのか担当の方に聞いてきました。
(なお、本ブログではIS12Sに関しての個別記事がありますので、併せてご覧ください)

[googlemap lat=”35.672286″ lng=”139.763215″ align=”undefined” width=”500px” height=”300px” zoom=”17″ type=”G_NORMAL_MAP”]東京都中央区銀座5丁目3−1[/googlemap]

 自分が行ったイベント会場は銀座にある「ソニービル」最上階にあるOPUSというところです。3月11日まで同会場で展示を行っており、先着4000名に日経BPマーケティング「Xperia Lifestyle Book」を配布していました。

 会場にはたくさんのXperia acro HDがテーマ毎に展示されていました。今回は各テーマの担当の方にバラバラにお話を聞いて、あまりメモをとっていなくて記憶と公式情報を混ぜてお送りします。なので、多少間違いがあるかもしれないことをご了承ください。(あと、一般のお客さんもいたので撮影は自粛しました)

結局のところXperia acro HDの魅力って?


 下手にガジェット好きの意見を聞くより、やっぱりメーカー側で普通な人に魅力を説明するプロ・つまり会場のスタッフの方にずばり聞いてきました。Xperia acro HDの魅力と旧機種Xperia acroとの違いについて聞いた結果を列挙したいと思います。

  • 画面がメチャクチャ綺麗!(HD液晶+Mobile BRAVIAエンジン)
  • カメラも綺麗!そして速い!(ExmorR+高速起動and高速連写)
  • 旧機種と比べて動作がもたつかない!(デュアルコアCPU)
  • そして、ワンセグ・赤外線・おサイフ。今回は防水性能も装備!

 さっすが、プロ。「デュアルコアCPUで、ベンチマークではこんなに違うんです!」とか「最新のCPUに、解像度がHDになって!」みたいな専門用語のオンパレードをすっ飛ばしてくれました。それに、スマートフォンとしての基本をまず説明してくれて、最後にいわゆる「三種の神器」をまるでついでの様に語ってくれるとは思いませんでした。(「カメラのセンサーってiPhone4Sと同じものの新型なんですよ!」みたいに語ってくれるお茶目さも○)

 「無難な端末を選ぼうと思ったら、最強の端末だった」みたいなしたたかさを感じる性能ですね。それに旧機種acroでは装備されてなかった防水性能(IPX5/7)も追加され、お風呂で使うユーザーや雨ニモ負ケズなユーザーにとって必須要素が揃いました。「何で選ばないの」って言われると困るくらいです。

 ちなみに、個人的に気になった魅力としては、「卓上ホルダが付属している」という点。docomoだけではなく、いつも卓上ホルダを用意しないauさんも同様です。しかも、どちらも仕様は同じなので、「職場の●●さんの使っちゃお」みたいなことも可能です。防水対応なら「当たり前」と言えるべき対応ですが、近年その当たり前は崩れがちですから、結構重要な点だと思います。

「Xperia acro HD」のau版とdocomo版の違い


 結論から言うとスペックの違いはキャリアの違いによるもののみ、の様です。要はアンテナの対応方式とか通信速度とかいった部分です。それに公衆無線LANのウィジェットとかもそうでしょうか。

 唯一気になる点としては、「初期ホームアプリの違い」でした。

 au版はソニエリ純正のホームアプリが工場出荷時からセットされているのですが、docomo版は「docomo Palette UI」が初期標準となっています。

 「docomo Palette UI」はアプリのグループ分け機能や「執事のひつじ」などのマチキャラ表示機能を備えているいわゆる「ガラケーから移行してきた人でも使いやすい」ホーム画面ではありますが、動作がいまいち重いのが難点です。

それへの「対処」なのかもしれませんが、SO-03Dには標準アプリ切替ツールが付属しています。「docomo Palette UI」から「ソニエリ標準」へ、はもちろんですが、その逆のツールも用意されています。ただ、設定画面の頭にあったり、ショートカットかウィジェットで呼び出さないといけなかったり、初心者にはなんとも分かりにくい場所に隠されているツールですので、なんとも不親切です。

 今回のイベントで展示されている端末はほとんど全てソニエリ標準UIでしたし、Palette UIなんて載せなくて良かったんじゃないの?っていう気になります。

GAMEもできるけど…


 Xperia acro HDは、前に発売されたXperia NXおよびアップグレードされたXperia arc/acro、そしてXperia PLAYと同様「PlayStation Certified」の認証を受けた端末です。それって何だよという人のために簡単にいうと「ソニーお墨付きで、無印PlayStationのタイトルや専用に開発されたタイトルをプレイできる」といったものです。日本では2011年10月Xperia PLAYが初の認証端末で、PS Vitaも実はこの認証を受けています。

 自分はPSP goユーザーだったので、たくさんのPSソフト(いわゆる「アーカイブス」)を購入していました。そのため、このPlayStation Certifiedの概要を聞いたときはワクワクしたものですが、物事はそんなに上手いことできていません。色々と制限があるみたいです。

 具体的かつ簡潔にいうならば、「現状、違う端末で買ったタイトルを再ダウンロードすることはできない」。例えば、PSP goで買ったアーカイブをXperia acro HDでプレイすることは出来ません。さらにいうと、Xperia acro HD買ったタイトルをPS Vitaでプレイすることも出来ません。

 理由は「それぞれの端末に最適化したタイトルを配信している為」だそうです。要はXperia acro HDではXperia acro HD用に最適化を施されたタイトルを購入するため、全く同じソフトがPS Vitaや他の端末では動かない、だそう。「●●(ゲームタイトル)≪Xperia acro HD版≫」を購入していると考えれば納得が合点がいくと思います。

 といっても、端末間で仕様があるそうで、

  • PSPシリーズ/PSP go/PS Vita(※注1)
  • Xperia arc/acro
  • Xperia PLAY
  • Xperia NX/acro HD

以上の組み合わせではソフトの共有(再ダウンロード)が出来るみたいです。その辺の詳しいことはソニーモバイル公式のページで解説されていて、配信タイトルもそれぞれ確認できます。
(注1:平成24年3月20日(火)現在、PS Vitaはアーカイブ未対応)

 まあ、唯一全端末間で共有できるものといったらSony Entertainment Networkアカウント(旧:PlayStation Networkアカウント)ですかね。IDが引き継げるってことはクレジットカード情報も引き継げるので、既に登録している人は再入力の必要はないようです。

その他。今後のXperiaの予想など

 本当に、その他気になることを挙げてしまうときりがないです。今回振り返ってみて、スマートフォンとしては本当に文句のつけようがないスペックに加え、ソニモバ(ソニエリ)らしいデザインやサービスが追加されている本当にワクワクする端末だということが改めて分かりました。

 昨年はarcの発売が3月、acroの発売が7月(au版は6月)と、少し間をおいての発売でした。今回はNX発売の2月24日からそんなに時間が経っていません。身の程をわきまえない大予想をしてしまうならば、2012年はまだまだXperiaを代表する端末が日本で発売される!ということでしょうか。

 実際に、海外版Xperia NXTシリーズとして、Xperia S(NXの海外版)、Xperia P、Xperia U、に加えて、フローティングタッチ搭載Xperia solaが発表されました。それに、LTE対応Xperiaの発表も噂されていますし、あながち「大予想」ってわけでもないかもしれませんね。

 なにはともあれ。Xperia acro HDは現状のAndroidスマートフォンの中では最もオススメの端末です。是非、店頭などで試してみてご検討ください!


メーカー直伝auスマートフォンセミナー:GALAXY SⅡ WiMAX ISW11SC編


 メーカー直伝auスマートフォンセミナー企画第5段ということで、今回発表の5機種の中では唯一の+WiMAX対応のGALAXY SⅡ WiMAX ISW11SCのご紹介です。

 GALAXYシリーズといえば、今までdocomoの目玉機種として扱われてきましたが、事実このISW11SCがKDDIでは初めてのSamsung端末となります。高速通信ができる+WiMAX対応ということで、先に発売されていたdocomo版GALAXY SⅡ LTE SC-03Dとの比較もしながら、レビューしていきたいと思います。

スペック比較:ISW11SC vs SC-03D

 先述の通り、docomo版の歴代GALAXYはいわゆる「対iPhone」のような立ち位置で、スペックの高さを売りなのが特徴的である。au版でもその特徴は変わらない。

  • CPU:Samsung Exynos 4210 Dual-core 1.4GHz
  • ディスプレイ:4.7inch HD SUPER AMOLED(1280×720)
  • Wi-Fi (IEEE 802.11a/b/g/n) 2.4/5GHzデュアルバンド
  • OS:Android 2.3
  • カメラ:808万画素 CMOS サブ:207万画素
  • データ保存容量:11GB
  • その他:WiMAX、NFC、Bluetooth3.0+HS、E/Cメール対応

 docomo版との大きな違いは、もちろん高速通信がXi(LTE)かWiMAXかというものもありますが、解像度が大きく異なります。SC-03Dは4.5inch 480×800のSUPER AMOLED Plusを採用しています。つまり、ISW11SCの方が若干大きくさらに精密なディスプレイだということです。

 その他、実感はわかないけれども、これから役に立つスペックとしてはWi-Fiのデュアルバンドがあげられます。最近は家で無線LANを利用する方が増えてきていると思いますが、そこで気になるのは電波の渋滞です。たくさんの無線LAN母機や子機(スマートフォン、ゲーム機など)があれば、いわゆる「電波のぶつかり合い」があるものです。一般的には2.4GHz帯を利用していますが、最新の高性能な無線LAN母機は5GHz帯でのデータ送受信に対応しています。人があまり使っていない周波数帯域を使うことで、より快適に使うことができるようです。

 また、ISW11SCではこのチャンネルを自動で切り替えているのですが、質問のなかで「テザリング時はどちらの周波数帯域を使うのか?」というものがありました。後日、KDDIデザインスタジオのKスタスタッフマガジンによると「テザリング時は2.4GHz帯で通信をする」そうです。

NFC搭載


 それこそ地味に。多くの人はあまり気になる要素ではないかもしれませんが、ISW11SCは日本の通信事業者から正式に出た3つめのNFC対応機種です。(1番最初はGALAXY NEXUS、2番目はGALAXY SⅡ LTE)auではISW11SCの発売にあわせてNFCを利用したサービスを展開を始めています。

「NFCとはなんぞや?!」
 という人の方が多いとは思いますが、イメージ的には「おサイフケータイ」のようなものです。「おサイフケータイ」は「FeliCa」といソニーが開発した非接触型ICカードの技術を利用していますが、NFCは国際規格で世界広く使われようとしています。
 とはいうものの、現状NFC搭載機種ではおサイフケータイの機能は利用出来ないわけです。では、何ができるのか?何ができるようになるのか?というと、

  • NFC搭載機種同士のデータ通信
  • 広告やクーポンの受け取り(例:銀座4丁目にスマートポスター設置)
  • PayPassを利用した簡単決済機能(日本では未実施)
  • その他、JALやビックカメラ、TSUTAYAがサービス展開予定

 既に日本ではおサイフケータイでどれもできることですが、先ほども申し上げたとおり、おサイフケータイは日本でローカライズされたサービス群でありますので、Android端末などに対応させようとすると、開発期間が長くなったり、更新の妨げになったりする要素です。

 一方、NFCは国際規格で、さらにAndroidはバージョン2.3からはNFCを正式対応させており、各種APIが用意されています。日本ではセキュリティの観点などから「国際規格でAPIが用意されているから開発が容易になるだろう」ということにはなりませんが、今後使われることによって多少メリットがあるものだと思います。
 なお、ISW11SCやSC-03Dは、専用アプリケーションを利用することによって、端末間の各種データの受け渡しを実現していますが、Android 4.0ではOS標準として「Android Beam」という機能でこれを実現しています。

 はじめて、このような場で自分が質問をしたのですが、「Android 2.3端末とAndroid 4.0端末(例:GALAXY SⅡ WiMAXとGALAXY NEXUS間)でNFCの通信は可能か」と聞いたところ、サムソンの技術担当者からは「公式の見解ではないが、個人的に試したところ可能だった」と回答を得ました。

スペックだけじゃない


 今回のイベントで、僕はGALAXYに対して「スペックだけじゃない」という印象を持ちました。
 ここまで延々に書いてきたとおりGALAXYのスペックは申し分ないものです。加えて、Touch Wiz 4.0というサムソン独自のUI(対応ウィジェットの拡大縮小、着信中のジェスチャーで着信音をミュートにする、文字や画像などのクリップボードへの履歴の保存、2点タッチで端末を傾けてのピンチイン/アウトなど)も豊富なのを初めて知りました。

 特に注目なのは、「Find my mobile」という要サムソンアカウントのサービスです。iPhone/iPad/Mac OS X Lionユーザーにはおなじみの「iPhoneを探す」のサムソン版です。

 「Find my mobile」では端末の位置取得(Track)、サウンドを鳴らす(Ring)、通話一覧確認や、端末ロック・データ削除(Lock and Wipeout)が行えます。同様の機能などは各種セキュリティ関連のAndroidアプリでも可能ですが、やはり標準で使えるというのは便利だと思います。

 テザリングなどでたくさん通信を行ったり、高性能なものが好きだったり、スマートフォンデビューを華々しく飾りたい方にが満足できる端末だと思います。

au GALAXY SⅡ WiMAX ISW11SC
KDDI報道資料:国内初、モバイルNFCサービスの商用化について

メーカー直伝auスマートフォンセミナー:INFOBAR C01編


 メーカー直伝auスマートフォンセミナー企画第4弾。INFOBAR C01のご紹介です。

 INFOBAR C01のプレゼンには、開発元であるSHARPの担当者の方ではなく、企画元のKDDI Personal Product企画部の方がいらしていました。INFOBAR A01は昨年6月に発売され、12月に新色「CHOCOPINK」が発売されています。

 また、Xperia acro HD IS12Sと同じく、こちらもまだ発売前の商品(2012年2月頃を予定)ということで、現段階ではまだ「開発中」の部分が多々ある模様です。

原点回帰のINFOBAR


 INFOBARとは、2001年にPDA形式のコンセプトモデル「info.bar」として開発され、2003年に三菱電機開発で無印INFOBARを発売。当時、折りたたみ式のものやシルバーのものが多かったため、当時からかなり注目されていた。その後、2007年に人間工学に基づいてデザインされたINFOBAR2、そして昨年スマートフォン版であるINFOBAR A01が発売されている。

 今回のINFOBAR C01は見た目がバータイプ(縦に長い)であり、さらにテンキーを搭載しているということで、初代INFOBAR、INFOBAR2を意識して作られている。カラーバリエーションもINFOBARの代名詞である「NISIKIGOI」、初代で人気だった「ICHIMATSU」に加えて、今回初である「KIIRO」があり、確実に過去の特徴を継承し、また新しいトレンドを作ろうという意思が伝わってくる。

 その証拠に、「INFOBAR C01」の「C」とは「Claccic」の意味である。(「INFOBAR A01」の「A」は「Advanced」の意味。連番ではないので、B01というモデルは今のところない)

テンキーでの操作に特化


 Android自体がテンキーを搭載した端末を想定して作られているわけではないので、これまでのテンキーを搭載した端末は各社が独自に実装し、様々な工夫を用いて便利な操作性をユーザーに提供してきた。けれど、INFOBAR C01のテンキー操作は今までのさらに上を行くものだった。

 C01のiida UIはA01の頃のものと見た目的な変化は少ないが、テンキー搭載のC01に様々な工夫が適用されている。特にロック画面からのアプリショートカットにもテンキーが利用出来るようになっているのは驚いた。これは「ロック解除」「着信履歴表示」「発信履歴表示」「Eメール起動」「SMS起動」「カメラ起動」「電話帳表示」「ブラウザ起動」の8つのなかから、4つを選ぶことが出来て、ロック画面で「2」「4」「6」「8」のボタンを押すことによって素早くアクセスできるものだった。INFOBAR C01は長細い形状をしているので、若干画面に触れにくい。そこにこの機能は、「当然」のものなのだが、前述の理由からその「当然」をやってのけるのは凄いことだ。

 あと、これはINFOBARがユーザーに提供したい世界観からだが、INFOBARの文字入力画面の色はその端末のものと同じ色である。通常のAndroidの文字入力と違って、テンキーがあるためキー表示がされず、この色はかなり目立つ。そんな細かいところにも気を配れているのはさすがだと思う。

安定性と課題

 A01と比べ電池容量は変わっていない(1020mAhのまま)。だが、最適化や画面の縮小などで1.5倍の連続待受時間が実現されている。もちろん「おサイフケータイ」「赤外線通信」「ワンセグ」、「グローバルパスポート CDMA/GSM/GPRS」に対応していて、他のSHARP製のスマートフォンと同様に、「画像編集機能」「ベールビュー」「エコ技」「各公衆無線LANへの簡単接続」も使える。このことから今までガラケーを使っていたユーザーも安心して移行できることがよく分かる。

 課題としては、2011年までのXperiaシリーズ同様、メモリ容量が少なく、新しいアプリをいれずらいところ。テンキーだけでなく独自機能も多いので、今後のアップデートに少し不安を覚えるところである。

 だが、そもそもある程度マニアックなユーザーでなければ「OSのバージョン」はあまり意識しない部分がある。(もちろん更新されることに越したことはないのだけど)それを考えると、「今十二分に使える端末」というのは非常にオススメできるものだと思う。

次回は、最後の端末「Galaxy S Ⅱ WiMAX」をご紹介します。

メーカー直伝auスマートフォンセミナー:Xperia acro HD IS12S編


 「メーカー直伝auスマートフォンセミナー」参加企画第3弾。「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2011」に選ばれたXperia acroの後継機種、Xperia acro HDのご紹介です。今回はau版なので、IS12Sという型番がついていますが、docomoからも発売されるそうです。

 なお、IS12Sの発売は2012年3月中旬以降ということで、現在の仕様などはまだ「開発段階」ということで、実際発売されるときの仕様とは異なる点があるかもしれないとのことです。

Xperiaらしいスペックとデザイン

今回のポイントは、

  • Design デザイン
  • Display ディスプレイ
  • Camera カメラ
  • Usability ユーザービリティー
  • Japan Custom 日本仕様

この5点にかなり力をかけて開発を行った(行っている)らしい。

 デザイン(見た目)としては、「ホーム」「バック」「メニュー」の各キーが、従来の押し込むタイプのハードキーから触れるだけで反応するタイプになっています。それにarc/acroが人間的な曲線をイメージしたものだったものに対して、今回はシンプルに角を落としてホールド感をもたせた直方体のような感じです。持ってみると重さは違えど、初代Xperia SO-01Bや、Xperia ray SO-03Cのようなイメージです。

 ディスプレイは、arc/acroと同じくClear Black PanelでMobile BRAVIA Engine搭載の綺麗な液晶です。もちろんスペックは向上しており、arc/acroが4.2inchだったのに対して4.3inchに、480×854ドットだったのが720×1280ドット(HD)になっており、より大画面高精細になっています。今回の解像度は342ppiと、326ppiのiPhone4Sより(ある程度の解像度があると、人間の目では違いが分からないらしいので、どちらも綺麗なのに代わりはありませんが)
高精細になっています。

 カメラは、Sonyお得意のExmor R for Mobile、裏面照射型CMOSセンサーで、レンズもF値2.4と暗所でも簡単に撮影できる1210万画素のものを搭載。さらに、今回は1.5秒の高速起動+撮影間隔0.5秒を実現しており、いわゆる「シャッターチャンスを逃さない」ものになっています。担当者の方いわく「発売までにはもっと速くしていきたい」とのこと。その他、パノラマ撮影、オートフォーカスにももちろん対応。
 加えて、フロントカメラも130万画素のものを搭載。従来のものより綺麗にとれるので、自分撮りをするユーザーにとっては嬉しい進化です。

 ユーザービリティー(使いやすさ)という点では、手書き入力に対応したPOBox 5.0、音楽アプリ上にマニュアルイコライザ、「フィード」「シェア」「フレンド」に分かれて進化したTimescape、ロック画面からの簡単アプリ起動(音楽ウィジェットおよび4つの変更可能なアプリ領域)など、2011年に発売されたモデルに比べて、かなり変更が加えられています。
 特に、POBox Touch 5.0の手書き入力は、重ねて書いていくタイプのもので急いで入力しても難なく認識するのに驚きました。

 最後に日本仕様。「おサイフケータイ」「赤外線通信」「ワンセグ」対応はacroでも可能でしたが、今回は加えてIPX5/7に準拠した防水性能、そしてauでは珍しい(おそらくdocomo版もつく?)充電台を付属と、acroでは足りなかったところ確実に補填しています。

細かいところも進化


 arc/acroではHDMI接続でテレビに画面をそのまま表示できたが、acro HDではHDMIに接続すると専用のTVランチャーが起動する。Xperiaがいわゆる「インターネットTV」になる感じで、大画面で素早くネットサーフィンなどを行うことが出来る。

 だが、今までのXperiaユーザーにとって最も嬉しいのはメモリ容量の増加だと思われる。今回の発表だとRAMは1G、ROMは16G(使用可能領域は11G)と、今までSDカードに移せないアプリを利用し、端末容量のやりくりに頭を痛くしてきたユーザーにとっては喜ばしいことだ。
 一方、一般的な大容量ROMを搭載するスマートフォンと違って、micro SDカードの対応を廃したわけではない。これは「アドレス帳移行時にmicroSDカードを利用するユーザーのため」という理由らしい。acro HDは赤外線ポートを持っているのだから、必要ないと思うかたもいるが、「端末が壊れてmicroSDカードに電話帳のバックアップがあった」などということもあると考えると、必須のものであるように思えた。

新しいものへの対応に期待できる点


 Xperiaのプレゼン時には、新しいものへの対応を期待できる発言や質問が多々あった。

 まず、やはり気になるのはIce Cream Sandwich(ICS)ことAndroid 4.0への対応だ。スバリな質問があり、それに対しては「(IS12Sに関しては)KDDIとの協議中」とのこと。同時期に発表された海外版XperiaであるS/IONは春頃に4.0へのアップデートを予定していて、arc/arc S/ray/playなどの2011年グローバルモデルに関してもアップデートされるとの情報が濃いこともあり、acro HDも期待できるものがある。

 もちろん、そこには回答にもあったように各国キャリアとの調整が必要で、さらにacroやacro HDなどローカライズされたモデルはグローバルモデルものとは異なる開発が必要であるのは明白だ。

 だが、質問の中では「(従来のような)ハードキーを搭載することは検討しなかったのか」というものがあり、担当者は「最初から検討していなく、今後ハードキーを搭載する端末は少なくなっていく」と答えた。「今後」と「ハードキー非搭載」のキーワードを受けるとやはりGalaxy NexusなどにみられるAndroid 4.0自体のハードキー撤廃思考がうかがえるように思える。

 また、今回のモデルは日本でのSony Ericsson名義の最後のモデルの予定です。今後のモデルはSonyの完全子会社「Sony Mobile Communications」としてのものとなり、より既存のソニーのサービスや機器との連携に期待できます。

 Xperia acro HDも、Video UnlimitedやPlayStation Certifiedに既に対応済みで出荷されるため、最後のソニエリ名義でも、同様なサービスを受けられる可能性があります。

 スマートフォンには電池の問題だけでなく、OSのアップデート問題や既存のサービスへの対応などの問題もユーザーにとっては重要なものです。今回のXperia acro HDはそのあたりもうまく対応してくれる感じがします。

 次回は、INFOBAR C01の紹介をしたいと思います。

メーカー直伝auスマートフォンセミナー:Optimus X編


「メーカー直伝auスマートフォンセミナー」参加企画第2弾ということで、前回『MOTOROLA RAZR IS12M』に引き続き、今回はauでは初のLG電子製品『Optimus X IS11LG』のレビュー記事です。

担当者の方から衝撃の一言

プレゼンの冒頭、LG電子の担当の方は

「(Optimus Xは)今回のラインナップで一番優れているという点はない」

と断言した。
自社製品のプレゼンをしているのに何を言い出すかと思えば、次にこう付け加えた。

「総合的に最も使いやすい端末を目指して作った」

 確かに今回のOptimus Xのスペックを見ると、LGらしい明度の高いIPS液晶を使ってはいるが4インチのディスプレイ、薄さは最薄部で9.9mm、重さ130g、CPUはNvida Tegra 2の1.2GHzのデュアルコアCPU搭載。各種ガラケー機能はついておらず、防水防塵にも対応しない。スペックだけみたら確かに、今ひとつ目新しさに欠ける印象を受ける。

 だが、LGには何年も前から積み重ねてきた携帯電話のノウハウがある。LGが目指す「使いやすさ」とは、どこかが特異的に秀でていることではなく「どの箇所もストレス無く使えること」なのだと発表を聞いて分かった。

 CPUは単にコアを増やして速度を倍にするのではなく最適化して、スペック以上の効果を引き出す。IPS液晶もOptimus X用に最適化してあり、タッチ操作にストレス無く追従するようになっていた。

 また、これはハードウェア面ばかりではない。海外製品などではよくあること(例えばau版iPhone)だが、最初はCメールやEメール(@ezweb.ne.jp)に対応しておらず、後日のシステムアップデートで対応されることが多い。Optimus Xは最初からC/Eメールに対応しているので、ガラケーユーザーも安心して移行できる。

 Android端末で最も触れることが多いだろうホームアプリも独自の機能が施されており、docomo UI Paletteのようにカテゴリー別アプリ一覧を表示し、さらに名称部分を長押しタップすることによって、そのカテゴリーのものを丸ごとフォルダーに入れてホーム画面上に表示できる。これはひたすらアイコンが並んでいるのに混乱するユーザーにとっては、細かいことだが嬉しいには違いない。

PC上で携帯電話をリモート操作する『LG on Screen Phone』


 『LG on Screen Phone』とは、携帯端末をPC画面に表示させ、ファイル送受信や文字入力をパソコンのマウスやキーボードで行う機能で、既にdocomoから発売されている『Optimus Chat』『Optimus Bright』『Optimus LTE』でも利用出来る。

 「PCに画面を表示させて、操作ができる」と言われても、具体的にどのようなものなのか正直ピンとこない。シチュエーションで想像するとすごく便利だということが分かるかも知れない。

『長文のEZwebメールを送りたいとき、フリック入力じゃ辛い』
 Gmailでは送れない相手に送りたい時も同様。

『端末内に保存されている画像をPCに転送する』
 いちいちSDカードを抜いたり、Dropboxフォルダーに入れなくてすむ。

『Androidアプリなどを「実際に使ってみた」とプレゼンできる』
 画面上に端末ごと表示されるので、重いエミュレーターを起動して発表するより見栄えが良いし、簡単。

 接続方法はUSBだけでなく、Wi-Fi/Bluetoothも用意されているので、仕事場などの携帯電話を出しづらい場所で、端末を操作したいときにうってつけだ。ただ、残念なことに、このソフトウェアはWindows XP/Vista/7専用なため、Macを使っているユーザーはBootcampやVMwareなどを利用するしかない。

 GAPSISさんの新製品発表会時の紹介動画があったため、掲載しておきます。

全体的な感想


 持ってみた感じ、RAZRのあとだったので少し重く感じたが、背面は緩やかに角を落としてありしっかりと持てるといった印象をうけた。形状や色などから、韓国の白物家電メーカーらしい、すっきりとして生活に馴染みそうなデザインだった。

 ソフトウェア面は序盤でも書いたとおり、細かい作り込みが多く見受けられた。「細かい作り込み」というと、どうしても「初心者向け」という印象を受けがちだが、通知バーに簡易な音楽操作ができるという音楽を聴く人なら便利に使えるであろう機能や、Wi-Fi Directに対応しているなど少し使い込みたいユーザーに嬉しい機能も搭載されている。

 あえて難点をつけるとしたら、スマホ初心者にも使いやすいと言っておきながらおサイフケータイに対応していないところ。搭載されているIMEがiWnnであり、ATOKなどに比べると日本語変換が若干難があるところだと思う。こういうところは、海外メーカーならではだと感じた。

 これからスマートフォンに、それこそ心機一転で購入したいユーザーにおすすめの端末なのかもしれない。

 第3回目を迎える次回は、ついに登場最新日本標準『Xperia acro HD IS12S』をお送りします。

メーカー直伝auスマートフォンセミナー:ご案内&MOTOROLA RAZR編


 2012年1月16日、auからスマートフォン新機種が発表されました。それをうけまして、1月21日に、原宿にあるKDDIデザインスタジオにて、発表されたスマートフォンのそれぞれのメーカ担当者の方がその場でウリをプレゼン、そして実際に触って体験できるイベントに参加してきました。

今回レポートするスマートフォンは、

  • MOTOROLA RAZR IS12M
  • Optimus X IS11LG
  • Xperia acro HD IS12S
  • INFOBAR C01
  • Galaxy SⅡ WiMAX ISW11SC

の計5種です。
auの型番から分かるとおり、(スマートフォンならIS・WiMAX対応ならISWが頭につきます)5機種中WiMAX対応はGalaxyのみとなっていますが、またINFOBARとXperia acro HD以外はグローバル端末です。第一印象としては、三種の神器などのガラケー機能より、割と性能など今後に目を向けたラインナップだなと感じました。

というわけで、今回はMOTOROLA RAZRのレビューをお送りします。

本当は一気に5機種紹介したかったのですが、どれも結構長くなりそうだったので、機種毎に記事を分けることにしました。遅筆ですが、どうかご容赦ください。

モトローラといえば……?


 モトローラといえば、モバイル部門をGoogleに買収されたニュースできいたことがある人も多いと思います。(または昔からのモトローラファンも多いはず)Androidマニアックな方なAndroidブームの火付け役となった端末「DROID」を生産したのも何を隠そう、このモトローラです。一般的な携帯ユーザーの方にはあまりピンとこない方もいると思いますが、モトローラのAndroid端末といえばある程度信頼のおける製品ということです。最近では、KDDIからタブレットとしてXOOM、スマートフォンとしてPHOTONを展開してきました。

 今回、発表・発売されたMOTOROLA RAZR(レーザー)はAndroidですが、RAZR自体はモトローラの薄型携帯電話のシリーズ名です。2006年12月にドコモから発売された「M702iS・M702iG」もこのRAZRシリーズです。今回のIS12Mは約5年の時を経て復活したRAZRというわけです。

ただ薄いだけじゃない、3つのポイント


 さて、今回のRAZRはただの「薄いスマートフォン」ではないという点を最も強調していました。謳い文句は、

  • スリムなのにハード ー 美しいけど頑丈
  • スリムなのにパワフル ー 妥協のないパフォーマンス
  • スリムなのにクレバー(Clever) ー MOTOROLA独自の先進機能を搭載

というもの。

 『スリムなのにハード』というのは、携帯電話業界では最近おなじみのGorilla Glass採用に加え、背面は「同じ重さの鋼鉄の5倍の強度をもつ」KEVLAR(ケブラー)ファイバー採用という頑丈性。ディスプレイは約4.3インチのQHD Super AMOLED Advancedの有機EL、それに最薄部7.1mmという美しさ、ということ。実際持ってみると、大きな見た目で構えていたところに、ふわっと全く見当違いのものを乗っけられた感じ。重さ約127gにびっくりさせられます。ディスプレーの方は製品名的にGalaxy等でも採用されている綺麗な有機ELなので(その中でもいいものらしい)画質は保証できます。けれど、液晶慣れしている人は、有機EL独特の色合いや目の疲れがあるかもしれません。

 続いて、『スリムなのにパワフル』。1.2GHzのデュアルコアCPUに1780mAhの大容量バッテリーを搭載しています。最近は1.5GHzのデュアルコアCPUのスマートフォンも出てきはいますが、クロック数がそのまま反映されているとは限りません。Android独特のカクカク具合はほとんどなく、逆に「えっ動きすぎ!」と思うくらい敏感に反応してくれます。WiMAXやWIN HIGH SPEEDには残念ながら非対応ですが、通常の通信速度でこのバッテリーなら安心して使うことが出来る気がします。

 最後に、『スリムなのにクレバー』。Cleverというのは賢いとか利口といった意味の英単語ですが、IS12Mにはモトローラ独自の機能がふんだんに盛り込まれています。中でも『Smart Actions』はどのスマートフォンにも欲しい機能です。

電源管理の自動化『Smart Actions』

 『Smart Actions』は1日の行動に合わせて、バッテリー使用量を抑えるため自動で各種設定を最適化してくれるもの。従来のように自分でBluetoothのスイッチのON/OFFを切り替える必要はありません。
 例えば、
 「23時以降」になったら就寝するため「3G通信以外の通信機能は切る、音量はMAXにする」や、
 「会社に」着いたら社内ネットワークに接続するため「Wi-FiをONにする」など、

 自分で行動の鍵となる「トリガー」を設定して、「アクション」を起こしてくれるわけです。しかも、デフォルトで設定されているレシピとオリジナルで編集できることに加えて、IS12Mが利用者の行動を覚えて、その人に最適なレシピを提案してくれる機能もあります。XperiaシリーズのLiveWareをより進化させたものに感じましたが、こちらのほうがカスタマイズ性が富んでいそうでした。

全体的な感想


 「今回発表された端末の中で買ってあげるとしたら、何が欲しい?」的な天使の囁きがあるのならば、迷わず自分はRAZRを選ぶと思います。やはりスマートフォン長年の悩みである電源管理部分を『Smart Actions』のような機能で自動化して煩わしさから解放されたいですし、電池が1780mAhもあるのに7.7mmしかない、ちょっとでっかいポケットにも入れてても気にならない!という理由です。
 それに前作PHOTONから引き継がれているスマホをPCライクに使う『Webtop』機能(要別売のDATA08Wドック)など、便利そうな機能が目白押しでした。

 もし、問題点を挙げるとしたら、やはり有機ELには慣れが必要と言うことでしょうか。今回自分はセミナーの進行の都合上、10分も端末を触っていないのですが、思いの外目がチカチカしました。

 これは会場で質問があったのですが、ハードウェア的には2011年11月に発売された海外版である「Droid RAZR」をau用のアンテナ(WCDMA)に置き換えただけなので、残念ながらPHOTONで対応できてきたWiMAXやWIN HIGH SPEEDに対応していません。先ほど述べたとおり、電池面では有効な判断かもしれませんが、『Webtop』やクラウドコンテンツ配信の『MOTOCAST』を利用する上では少しストレスが溜まりそう。

 「どうしてもお財布・ワンセグ・赤外線を使いたい!」という人は選択肢にも入らないかもしれませんが、ちょっと一呼吸おいて、実機を触ってみると意外に病みつきになるかもしれない端末です。

■モトローラ公式:MOTOROLA RAZR IS12M
■MOTOROLA特設ページ
■au製品ラインナップ:MOTOROLA RAZR IS12M

ちなみに、次回は『Optimus X IS11LG』のレポートを載せます。

予告:「メーカー直伝au春モデルスマートフォンセミナー」に参加します。

今月21日に行われる
「メーカー直伝au春モデルスマートフォンセミナー」
に当選しました。

ITmediaのこの記事を見て、駄目もとでメールを送ってみたのですが、
無事当たったようです。1月から幸先がいいです。

このセミナーは
KDDIデザインスタジオのページによると

メーカー担当者、KDDI製品開発担当者による2012年春モデルの紹介など、ここでしか聞けない内容が盛りだくさん。
発表したばかりの最新スマートフォンをお試しいただけます。

◆対象機種
MOTOROLA RAZR(TM) IS12M
Optimus X IS11LG
Xperia(TM) acro HD IS12S
INFOBAR C01
GALAXY SⅡ WiMAX ISW11SC

[EVENT]”メーカー直伝”au春モデル スマートフォンセミナー

「ここでしか聞けない!」ところが気になります。

どの機種も実際に触ってみたいのですが、
個人的にはMotolora RAZRとINFOBAR C01以外の3機種は、
docomoでも提供されていますが、
docomoとどんな差があるのか体験してみたいです。

あと、開発担当者の方がいらっしゃるなら、
Android 4.0への対応なども聞いてみたいです。
特にINFOBAR C01の機種あたりが気になります。

風邪を治して、挑みたいと思います。